私立兵庫医科大学（2018）

＊一般には兵庫県推薦５名以内を含む。医師として9年間、兵庫県が指定する僻地の病院・診療所等に勤務できる者が対象。
＊推薦の内訳は公募制約12名、地域指定制５名以内。

＊一般の２次試験はいずれか希望する１日。
＊兵庫県推薦はまず兵庫県に出願(エントリー)し、兵庫医科大学の一般１次試験を受験し、合格者が兵庫県による２次試験を受験する。入学手続きは両日とも本人が出頭して行う。
＊入学辞退者の学費返還申出期限は３月31日。
＊２次試験合格発表時に補欠者を発表し、欠員が生じた場合は順次補欠合格者を発表する。

①推薦条件＝公募制は普通科(理数科等を含む)で全体の評定平均値が4.0以上の現役。地域指定は兵庫県内の高校か保護者が県内に居住しており、普通科(理数科等を含む)で全体の評定平均値が4.0以上の現役または4.2以上の１浪。②選考方法＝書類審査・基礎学力検査・小論文・面接(個人面接)によって選考する。<基礎学力検査>　◇数学＝数Ⅰ・数Ⅱ・数Ａ・数Ｂ(列ベ)。◇理科＝物基・物、化基・化、生基・生から２科目選択。◇外国語＝コ英Ⅰ・コ英Ⅱ・英表Ⅰ。

①推薦条件＝卒業後、医師として兵庫県が指定する僻地の病院等において勤務することができる者で、一般入試の１次試験に合格した者。②選考方法＝一般入試の１次試験合格者に兵庫県が行う小論文・面接を課す。

＊補欠者は非公表。

【合格者の成績】

＊カッコ内は2016年度。
＊入学者の現浪別内訳　現役28人、浪人84人。
＊入学者の男女別内訳　男子76人、女子46人。

【志願者数の推移】

一般入試２次・推薦入試で課す。一般は60分。今春は、一般が中室牧子著『学力の経済学』の抜粋が提示され、「図１でＡをほめた群で３回目のテスト成績が低下した理由を、図２の結果を踏まえて100字以内で論じなさい」、「科学的根拠に基づいた教育について、あなたの考えを250字以内で述べなさい」など４問に論述。推薦は世阿弥編『花伝書』(川瀬一馬：現代語訳)の抜粋が提示され、「第二節のあらすじを100字以内にまとめなさい」、「第三節の下線部について、15歳になって秦の姓を与えられた理由を100字以内で述べなさい」、「第三節の神楽から申楽のことばが出来た所以を100字以内で述べなさい」など６問に論述させた。

一般入試２次・センター利用入試２次・推薦入試で実施する。一般・センター利用は個人面接で、面接官３名、時間は10分。志望した理由、小論文について、併願校について、どういう医者になりたいか、などが聞かれることが多い。推薦はグループ面接と個人面接を行う。

昭和47年に開学。「社会の福祉への奉仕」「人間への深い愛」「人間への幅の広い科学的理解」という建学の精神を教育の理念として、社会的弱者である高齢者や障害者を救済する医師、自分の利益よりも常に患者の利益を優先する医師、卓越した知識と技能を持つ医師を養成してきた。附属病院は、西宮市に本院(兵庫医科大学病院)、篠山市に分院(ささやま医療センター)があり、本院は最先端医療を提供。開学40周年記念事業として急性医療総合センターが併設されている。また、ささやま医療センターは地域社会の信頼に応える病院として、質の高い医療を地域住民に提供している。

１年次は教養・基礎医学修得期間で、高校教育と大学教育との橋渡しとしての授業を行い、基礎的な自然科学および語学修得、人文・社会的教養の醸成など幅広く学ぶ。また、チュートリアル教育を医学概論入門に導入し、自学自習能力と医師への動機づけを涵養。早期臨床体験実習も行う。２年次は基礎医学学習期間で、医師として基本となる基礎医学から臨床医学へのつながりを学ぶ。生化学、生理学など少人数の実習を中心とした学問体系を学んだうえ、臨床入門により臨床教育に入る準備を行い、１年次、２年次の総まとめと復習に総合進級試験を行う。３年次は臨床医学学習期間で、具体的な症例に取り組み、チーム医療を理解する。授業は統合カリキュラムで、臓器別、症状別に組み立てられ、知識の確実な修得を後押しする。臓器別カリキュラムでは解剖学、生理学、生化学、病理学、内科、外科という科目別の学習でなく、例えば肝臓について解剖、生理作用、そして代謝、病気の成り立ちや病態、内科的治療や外科的治療まで一貫して勉強する。また、兵庫医療大学との連携により、４学部(医学部・薬学部・看護学部・リハビリテーション学部)合同教育でチーム医療の重要性を学び、在宅ケア(訪問看護)実習では、家族・地域社会での医療の実際を学ぶ。４年次は引き続き統合カリキュラムで、授業は臓器別、症状別に組み立てられ、これまで蓄積した知識を整理。プレクリニカル教育により、基礎から臨床までの知識の整理を行うとともに、臨床実習の準備のための基本的な診療手技を身に付ける診療法を学び、総合進級試験、共用試験を受験する。５年次には臨床実習が始まる。見学型だけでなく、内科・外科のコア診療科では、クリニカル・クラークシップによって診療チームの一員として患者に接し、医師として相応しい態度と技能、知識を身につける。６年次は学外臨床実習で、大学病院を離れて第一線の病院に参加。学内選択臨床実習では自ら選んだ診療科でさらに高度な実習を行う。またAdvanced OSCE(実技試験)では臨床推論を鍛え、医師としての診療技能を磨き、卒業試験に臨む。

＊入学後に任意の寄付金を募集する。

一般入試の成績上位者５名に対して入学時の実験実習費(500,000円)、施設設備費(650,000円)、教育充実費(1,000,000円)を免除する。

日本学生支援機構奨学金のほかに、兵庫医科大学特定診療科医師養成奨学制度や、民間・地方公共団体の奨学金などがある。