私立近畿大学（2018）

＊推薦には地域枠20名(大阪府３名、奈良県２名、和歌山県10名、静岡県５名)を含む。

＊入学辞退者の学費返還申出期限は３月31日。
＊２次試験合格発表時に補欠者を発表し、欠員が生じた場合は、順次繰上げ追加合格者を発表する。

①推薦条件＝学業・人物ともに優秀な現役・１浪。地域枠は卒業後に当該府県の地域医療に貢献することを確約できる者が対象。②選考方法＝学力検査の合格者に２次試験として書類審査・小論文・面接を課す。<学力検査>　◇数学＝数Ⅰ・数Ⅱ・数Ａ・数Ｂ(列ベ)。◇理科＝物基・物、化基・化、生基・生から１科目選択。◇外国語＝コ英Ⅰ・コ英Ⅱ・コ英Ⅲ・英表Ⅰ・英表Ⅱ。小論文は与えられた主題について論述する。面接は個人面接で１人10分程度。

＊２次受験者、補欠者は非公表。

【合格者の成績】

＊カッコ内は2016年度。
＊入学者の現浪別内訳　現役27人、１浪34人、２浪22人、３浪10人、４浪９人、５浪以上16人。
＊入学者の男女別内訳　男子78人、女子40人。
＊合格者の出身地別内訳　大阪82人、兵庫28人、京都24人、奈良20人、福岡16人、和歌山・広島各12人、愛知10人、東京・岡山各７人、愛媛５人、高知４人、茨城・神奈川・長崎・大分各３人、北海道・福井・山梨・静岡・三重・徳島・香川・佐賀・鹿児島・沖縄各２人、青森・埼玉・新潟・石川・長野・滋賀・鳥取・山口・熊本・その他各１人。

【志願者数の推移】

一般入試(前期・後期)・Ｃ方式(前期・中期・後期)、推薦入試とも２次で課す。今春は、一般前期が「オートファジーの研究で、2016年度ノーベル医学生理学賞を受賞した大隅良典氏は、私は役に立つという言葉がとっても社会をだめにしていると思っていますと述べ、役に立つことが数年後に事業化できることと同義語になっていることに問題があると指摘しています。この発言に対するあなたの考えを述べなさい(400字以内)」、一般後期が「再生医療の課題と展望について考えを述べなさい」400字以内)」、Ｃ方式(前期・中期)は「10年後の日本の医療について自分の考えを述べなさい」400字以内)」、推薦が「人の命の価値に軽重はないという意見について、例を挙げてあなたの考えを述べなさい」という内容だった。

一般入試(前期・後期)・Ｃ方式(前期・中期・後期)とも２次で実施する。面接官２人で、事前にアンケートに答え、それに基づいて質問される。志望の理由、高校生活について、理想とする医師像などが聞かれることが多い。

1974年に誕生して以来、実学教育と人格の陶冶を建学の精神に掲げ、「人に愛され、信頼され、尊敬される医師」の養成をめざして、６年一貫教育体系のもと、高度な医学知識と医療技術を備えた医師・医学者を輩出してきた。現在はグローバルをキーワードに、世界で活躍できる医師や研究者を育てるべく教育体制を充実させており、海外提携大学を拡大して２年次から参加できる留学制度を実施している。最新の設備を備え最先端の医学研究が行われている大学病院であると同時に、南大阪地域唯一の大学病院としてあらゆる疾患に対応できる診療科目、医療体制を整えた医療拠点で学ぶことができるという点が最大のメリットである。

医師としての能力、人格を高め、グローバルな医療人材への成長も見据えた６年間のプログラム。学生一人ひとりの個性に寄り添った教育で、着実なステップアップを目指している。

　１年次は、将来の医師につながる基礎教養を身につけ、医師や研究者として活躍していくために必要な社会意識、倫理観を養う。また、グローバルコミュニケーションスキルの向上にも力を入れ、世界へ羽ばたく医療人の育成も目指している。１年次から病院実習を導入しているのも大きな特徴で、多様な臨床現場を体験し、目指すべき方向性を考える機会を提供している。２年次から始まるチュートリアルは、臨床・研究の両分野で必要とされる「自発的に問題の本質に気づく力」を養うことを目的に、少人数制で行われる教育プログラムで、課題となる症例に対して原因を突き止めるポイントや問題の解決方法をグループで話し合う。ディスカッションから生まれた新たな課題や疑問点は自学自習を原則に、さらに追及し、個人で理解を深める努力を続ける。３年次には、臨床医学を８つのユニットに分類して学ぶ教育プログラムが本格化。専門分野をより理解しやすく効率的に学習できるようユニットに細分化して分野に関連する専門教員が講義を担当する。ユニットコース学習終了時には学生の理解をはかるための試験が実施され、医師の基礎となる知識を全員が修得できるようきめ細かな指導を行っている。４年次は臨床医として必要な知識を修得し、共用試験で自らの修得レベルを自覚し、次の学びに備える。また、総合大学の強みを生かして実施する医薬連携プログラムでは、医学部と薬学部の学生が交流し、チーム医療の意義や重要性について考える機会となっている。５年次から始まる臨床実習(クリニカル・クラークシップ)は、学生が医療チームの一員として指導医に密着して行う実習で、附属病院ほか３つの総合病院を持ち、あらゆる診療科を揃える近畿大学の強みを生かした教育プログラムになっている。５年次の１年間は、診療参加型実習を基本として、グループに分かれて各診療科をローテードする。さらに、３病院の特徴を生かしてプライマリ・ケアから先端医療まで総合的な臨床教育を学び、豊かな人間性と医師としての倫理観・責任感を身につける。６年次は、医師国家試験に向けた万全の準備ができる学習体制が整えられている。選択臨床実習(クリニカル・クラークシップ)は、学生の希望する大学病院内での進路に合わせた選択システムが導入され、救急救命センターや地域の連携病院など多岐にわたる実習選択が可能になっている。同時に国家試験に準拠した内容に試験を４月から３か月間毎週１科目実施し、夏からは国家試験対策へとシフトしていく。秋には卒業総合試験が行われ、その後、医師国家試験を受験する。

＊入学手続き終了後に任意の寄付金を募集する。

日本学生支援機構奨学金のほかに、近畿大学奨学金(年額300,000円を給付または年額600,000円を貸与)などがある。